コンテストを終えて


●経済産業大臣賞
馬屋原 昂(早稲田大学)
作品名:Copal


 私が初めてプログラムを作ったのは、HSPという主にゲーム作成用のプログラミング言語を用いた、小学生の頃に作った恐竜のRPGです。初心者プログラマーのあるあるですが、変数名がローマ字だったと思います。
 最初は軽い気持ちで応募したのですが、受賞できて良かったです。作品であるインタプリタCopalの製作期間は2〜3週間ほどでしたが、コーディングしてる時間全般はとても楽しいものでした。応募する際に必要となる書類や紹介スライド・動画作成に意外と苦労してしまい、追加で1週間ほどもかかってしまいました。余分なところに重きを置いてしまった気がしますが、結果的には自分の成果のアウトプットする機会が得られ、良い経験になったと思っています。今後は作成したインタプリタCopalの改良をしていきたいと思っています。
 プログラミング以外ではボールジャグリング・ルービックキューブをしている時間が好きです。
 応募してみようかと思っている人は、「プログラミング言語」というジャンルで応募するといいと思います。

≫作品公開  後日公開予定

●経済産業大臣賞
大谷 孟宏(聖学院中学校)
作品名:Image Encrypter


今回は経済産業大臣賞をいただき、大変うれしく思っています。このコンテストでは、画像を画像のまま暗号化するというプログラムを作成しました。暗号化ということで、暗号化のアルゴリズムが重要になってきますが、今回は暗号化のアルゴリズムよりも、画像を画像のまま暗号化するということと、画像に目に見えない電子透かしの挿入をするという機能を活かしたプログラムを作成することにしました。しかし、画像の暗号化を利用するため、新しい暗号化を作ることは避けて通れません。それにあまり暗号化には詳しくないし、脆弱性の危険性もあると思います。しかし今回はそれを承知の上で応募しました。このプログラムのメインは画像の利用であり、暗号化はメインではありません。本当はより完璧なプログラムが良いのですが、今の自分の知識ではどうしようもありません。つまり。そのプログラムがとりあえず動作し、面白いアイディアであれば何でもOKです。(公開が直ぐでなければ) 因みにこのプログラムはC#で作成し、Modern UIのようなシンプルなGUIで作りました。何かアイディアができたら、シンプルにプログラムしたり、GUIを作ったりすると良いかもしれません。

≫作品公開  公開予定なし

●経済産業大臣賞
西田 直樹(大阪大学)
作品名:Nyaplot v0.1.1


 Nyaplotは私が2014年の5月から8月の間、Google Summer of Code 2014を利用して製作したデータ可視化用ライブラリです。期間中は科学研究の分野にRubyを広めることを目的とする団体であるSciRubyからメンターを1人付けていただき、その指導を受けながら開発しました。
 実はNyaplotを作り始めた際、コンテストにこの作品を出す予定はありませんでした。応募を決めたのはNyaplotがとりあえずの完成に近づいたときで、周りの評価が高くこれなら何か受賞できるかもしれないと思ったことが理由でした。いくつかあるコンテストの中でU-22プログラミング・コンテストは前年度のセキュリティ・キャンプで同じクラスだった佐藤君が過去に受賞を決めていたこともあり、親しみがあったため応募を決めました。
このソフトウェアを開発する際に意見を聞いていただいたのは主に研究者の方でした。SciRubyのメンターの方も研究者でしたし、自分の所属する大学の教員に意見を頂いたこともありました。その中で産業界の方に面白いと評価していただけたのはとても大きかったと思います。
受賞が決まった後、データ可視化にも関連するデータフレームの開発案が公募に通り、約4か月間の開発継続が決まりました。これからもRubyで学習・研究がしやすくなるようなソフトウェアの開発を続けていきたいと思っております。

≫作品公開   https://github.com/domitry/nyaplot
≫説明ブログ記事  http://domitry.hatenablog.jp/entry/2014/08/23/215630

●経済産業省商務情報政策局長賞
坂本 蓮(千葉工業大学)
作品名:AcroTable


この度はU-22プログラミング・コンテスト2014におきまして、経済産業省商務情報政策局長賞を受賞することができ大変嬉しく思っております。
今回、AcroTableというスマートフォンから飲食店をリアルタイムに予約するアプリを開発しましたが、サーバーサイドから飲食店に電話をかけているので、電話をかける制御とスマートフォンの連携を開発するのに苦労しました。
個人で開発をしていると、第三者に自分の開発した作品を評価されるという機会が少ないので、今回U-22プログラミング・コンテストでは多くの審査員の方々にコメントやアドバイスなどを頂くことができ、非常に良い経験になりました。ありがとうございました。
最後にU-22プログラミング・コンテストに応募してみようと思っている人には是非応募することをオススメします。応募するのにリスクは何もないですし、自分の開発した作品を評価してもらい、フィードバックを得られることは、自分自身の成長にもつながると思いますので積極的に応募するといいと思います。

≫作品公開  公開予定なし

●経済産業省商務情報政策局長賞
高見 一総(兵庫教育大学附属中学校)
作品名:コマアニMaker


 夏休みにギリギリで応募したときには正直、「こんなアプリで通るのかな?」と疑問に思っていましたが、無事一次審査に通り、非常に嬉しく思いました。また、最終審査会を終えての結果は、経済産業省商務情報政策局長賞受賞という、名誉ある賞でした。プレゼンテーションは、あまり上手くできたとは思いませんでしたが、いい結果で良かったと思います。
 作品を制作する上で難しかったのは、動画を書き出すプログラムです。この作品をU-22プログラミング・コンテストに応募する前から、App Storeに何度かアプリを審査に出しましたが、「4インチには対応しているが、3.5インチとiPadには対応していない」という理由で、リジェクト(却下)されました。そのことで、今は悩んでいます。Auto Layoutの使い方を教えていただける方、大歓迎です。
 僕が初めてプログラミングをしたのは、小学校6年生のときのことです。友達がやっていたので、興味がわき、どういうソフトを使えばできるのか、ということを聞いて始めました。そのときに使ったのが、Microsort社の「Visual Basic」でした。最初はエラーがたくさん出て、イライラしました。ですが、エラーが無く、スーッとビルドを作成できたときは、嬉しく思いました。それから数ヶ月経つと、今度はホームページを作るためにHTLMやCSSを勉強し始めました。HTMLはプログラミングを始めて数ヶ月経っていたからか、割と早く覚えることができました。
 今後は、皆さんに使っていただけるような良いアプリを作っていきたいです。また、来年もU-22プログラミング・コンテストにアプリを応募したいと思っています。
 最後になりましたが、僕はホームページ(http://kapps.webcrow.jp)を運営しています。経済産業省商務情報政策局長賞受賞作品のコマアニMakerの詳しい説明も掲載しています。覗くだけでも良いので、見ていただけると幸いです。

≫作品公開  後日公開予定

●経済産業省商務情報政策局長賞
田中 篤志(信州大学)
作品名:オトクジラ


今回賞をいただいたオトクジラは、コンテストの開催が発表されてから締め切りまでの約3ヶ月をかけて開発しました。始めに応募までの計画を立てましたが、主要な機能となる場所に、実装してみると思い通りに動かない部分があり、主に開発時間の都合で計画を大幅に変更して開発を進めました。結局、期末試験期間と重なってしまい十分に時間が取れなかったこともあり、機能を減らしてとりあえず完成させた状態での応募となってしまいました。まさか賞をもらえるとは思わなかったので、審査通過の連絡を頂いたときは大変驚きました。高く評価してくださった審査員の方々に感謝いたします。今後また参加できる機会があれば、今度は自分でも満足のいく作品を応募できるよう頑張りたいと思います。

≫作品公開  http://bgpat.flop.jp/kujira/

●経済産業省商務情報政策局長賞
怒田 晟也(筑波大学)
作品名:Build


経済産業省商務情報政策局長賞を頂きまして、光栄に存じます。当初はただ最終審査会を聞きに行こうと思っていたのですが、いつの間にか年齢上限が22歳になったり、スポンサー賞ができていたりと楽しそうだったので応募することにしました。年齢層が上がると思いきや下にも広がっているのが最終審査会一番の驚きでした。
BuildはLinuxカーネルのビルドシステムのようなものをMakefileのしがらみに縛られずシンプルな文法で使いたい・今流行のDockerやクラウドをビルドで活用できるのではないかという思いから開発しています。
今日、IaaSを使えばWebの設定画面から数分でLinuxサーバをポコっと用意できるようになりましたし、Dockerに関してはMicrosoftがまさかのWindows ServerでDocker対応を発表するなど、どんどん面白いことになっています。これからもこれらを上手く活用しながら、暇つぶし用のミニゲームやdistccの統合など、ビルドを「より楽しく・より楽に」する新機能にこつこつと取り組んでいこうと思っています。
差し出がましいことと存じますが、今後応募を予定している方は応募締切日前日に徹夜でバグフィックスすることにならない様、余裕を持って開発することを強くお勧め致します。

≫作品公開  https://github.com/nuta/buildpack

●サイボウズ賞
吉村 諒(早稲田高等学校)
作品名:Planetarium


本作品は昨年の文化祭で小学生向けに制作したもので、応募のきっかけは部活の顧問の先生の勧めでした。応募前はそう簡単に最終審査には残れないだろうと思っていましたし、応募要項に最終審査に残った作品の制作者はプレゼンを行うと書いてあったので、万が一残れたとして自分にうまくできるのかという不安もありましたが、何事も挑戦しなければ始まらないと考え、思い切って応募しました。
事務局から最終審査に残ったとの連絡を受け、最初は信じられない思いでしたが、1 次審査の時の審査員の方々のコメントが送られてきて、 “デザインは非常に美しくセンスを感じました” などお褒めの言葉を頂き “美しいものを作りたい!” という僕の気持ちが伝わったと思い本当にうれしかったです。資料等の準備・プレゼンの練習は大変でしたが、とても有意義な体験だったと思っています。
最終審査会では、様々な作品のプレゼンを拝見しました。どれも質の高い作品ばかりでとてもよい刺激になりました。また終了後の懇親会では、何人かの方から名刺を頂いて横の交流も広げられたと思います。
今年から年齢の上限を 22 歳以下に引き上げ、大学生も応募できるようになり、各作品の質がとても上がったと審査員の方もおっしゃっていました。このコンテストに応募することで、他の方の優れた作品に刺激を受け、自らのプログラミング能力を高める機会を得ることができます。恐れずにチャレンジしてみてください。

≫作品公開  公開予定なし

●オービックビジネスコンサルタント賞
清水 大輝(国立米子工業高等専門学校)
作品名:Shokuzai


自分の作品が入選作品に選ばれてとても嬉しく思っています。
今回、自分一人の力でプログラムを作成してみたいと思い、発案から作成まで全て一人で行いました。思うようにプログラムが動かなかったり、問題が見つかった時はとても苦労しましたが、アプリが完成した時はとても嬉しく、大きな達成感を感じました。
最終審査会では、プログラミングに関わる同年代の方々、大学や企業の方々と話をすることができ、とても勉強になりました。これから取り組んでいきたい分野についても明確になり、とても充実した時間を過ごすことができました。
まだ17歳なので、これから毎年このコンテストに応募して、いつか経済産業大臣賞を手にしたいと思っています。今回の経験を大切にし、これからも人々の生活を豊かにするアプリケーションを開発していきたいと思います。

≫作品公開  公開予定なし

●首都圏コンピュータ技術者賞
笹木 信吾(岩手県立大学)
作品名:共同プログラミング学習環境 SLTP


この度は最終選考会への選出及び首都圏コンピュータ技術者賞をいただき、大変ありがとうございました。
 私は応募時点で22歳であったため、U-20からU-22への応募条件改正の恩恵を受けた者の一人で、4年前に届かなかった経済産業大臣賞を目指してのリベンジという形で参加させていただきました。
 結果こそは目標に届くことはできませんでしたが、4年前と比べて遥かにレベルの高い最終選考会で、私の知らない面白い世界がこんなにもあるんだなと実感できる貴重な時間を過ごすことができました。
 他の発表者の技術力はもちろん、終始引き込まれるプレゼンテーションや、自分では思いつきもしないその発想力、そしてそれを形にする行動力。発表者全員が自分より年下であるはずなのにただただ憧れるばかりでした。
 コンテストを終えた現在では、より高みを目指し、あの人たちと肩を並べそして追い越せるようにと、今まで以上に高い意欲を持って勉強や開発に取り組んでおります。
 コンテストへの参加で得るものは非常に多く貴重なものです。私は来年には23歳になり、出場資格を失ってしまいますが、参加資格が来年もある方々は是非とも応募して同世代のトップレベルを肌で感じることをおすすめします。

≫作品公開  公開予定なし

 

●Useful賞・モバイル賞
菅野 楓(早稲田実業学校初等部)
作品名:元素図鑑


 プログラムを始めて1年になりますが、コンピューターの言葉を勉強し、それを使って新しいアプリを作るのは、とても楽しいことだなと思っています。
 このコンテストに応募した『元素図鑑』は去年の年末から半年くらいかけて作ったもので、それが一次選考を通過したと知ったときはとてもうれしかったです。最終審査会に参加して、一人だけの小学生で、ドキドキしたけれど、あせらずプレゼンテーションができました。また、いろいろな人の発表を聞くこともできて、他の人がやっていること、その人のアイデアがわかって、自分のアプリももっともっとよくしていけると感じました。 useful賞とモバイル賞をダブルで受賞できたときは、信じられない気持ちでした。useful賞で、AR.Droneをもらいましたが、これまで画面の中のものを動かすプログラミングしか知らなかったのが、ロボットなどの実物を動かすプログラミングに挑戦できることになって、本当にうれしいです。もっと勉強して、自由自在に動かせるようになりたいです。
 『元素図鑑』も、コンテストの1ヶ月後にAppStoreで公開しました。学校の先生にも伝えて、使ってもらいたいと思います。
 来年も、この大会に出場します!

≫作品公開  https://itunes.apple.com/jp/app/id916072956

●日本マイクロソフト賞
佐藤 佑飛(東京都立産業技術高等専門学校)
作品名:Manage your Life


この度は日本マイクロソフト賞を受賞することができ、また樋口社長と握手することが出来たことを大変嬉しく思います。
この素晴らしい賞を受賞することが出来たのは、アドバイスしてくださった顧問の先生を始めとする方々のお陰だと思い、大変感謝しています。
作品を制作するにあたっては、データベースへのアクセスやグラフィカルなUIなどの実装が難しかったです。しかしながら、デバッグの段階で、自身の想像に反したコンピュータの使用状況の実態が明らかになっていくのは開発していて面白かったです。
私のプログラミング歴の中で、自分が制作したアプリケーションが評価されたのは初めてでした。先輩からの勧めで何気なく応募したU22プロコンでしたが、今では応募して本当に良かったと思います。
大会を通した経験はとても良い刺激になりました。そして同時に、まだまだ自分は未熟であることを痛感しました。今後はこの経験を励みに、プログラミングスキルを磨いて、より良いアプリケーションを作るべく精進していきたいと思います。

≫作品公開  http://myl.webcrow.jp/

●ハンズラボ賞
包 含(東京大学)
作品名:Shrift OCR Engine


 この度はU-22プログラミング・コンテストという場でハンズラボ賞をいただき、大変嬉しく思います。コンテスト運営関係者の皆様に御礼を申し上げます。
 今回僕が応募した作品は文字認識エンジンで、動機はスマートフォンやタブレットといったタッチ型デバイスの普及に伴って手書き文字認識の需要が高まっていると考えたからです。しかし実際に開発したのはほとんど3日間で、十分な精度/速度向上には至らなかったと思っています。それでも初めて文字を認識してくれたときは「やった!動いた!」という感動がありましたし、それこそがプログラミングを続けられるモチベーションではないのでしょうか。
 本コンテストで入賞させていただいたという事実自体も嬉しいのですが、一次選考通過者のプレゼンを聞いて非常に刺激を受けました。まずは入選者の作品の完成度が軒並み高く(入選している手前当然なのですが)、それに加えて確固とした現実の解決対象を持っているということでした。僕の場合によくあるのですが、例えば今回の例ですと「機械学習を使った何かをやりたいなあ」というイメージを持っていても「じゃあ機械学習で何を解決するのか」という点が定まっていない、つまり手段と目的が錯綜しているわけです。
 ITは強力なツールだけど、あくまでそれは手段でしかない。自分は現実のどんな問題を解決したいのか。来年以降応募しようと思っている学生の方は、そんなことを考えながら開発するとよいのではないでしょうか(勿論自分のやりたいことをやるのが大前提ですよ!)。

≫作品公開  https://github.com/levelfour/shrift

●CSAJ会長賞
北村 拓也(広島大学)
作品名:ゲーミフィケーションを用いた読書推奨アプリ


私が初めてIT関連としての「プログラム」という言葉を知ったのは、大学に入ってからでした。それまでプログラムと言えば、小学校のクラス会のプログラムとか、運動会のプログラムしか知りませんでした。昔からゲームをするのは好きでしたが、それを作る側が居るなんて、想像すらしていませんでした。プログラムの本当の意味を知った時は、衝撃が走りました。なぜなら、自分の周りの世界が全てプログラムで動いていることに気付いたからです。ゲーム、コンピュータ、携帯電話、銀行のATM……これは、するしかないと思いました。
このコンテストに応募したのは、プログラミングの技術だけでなく、アイディアを評価してくれるからです。プログラミング自体は技術の1つです。大事なのは、その技術で何を作るか、だと思います。
また、今回参加して良かったことは、友人が2人出来た事です。今まで自分は1人でゲームを作っていたので、趣味でプログラミングをしている人に、直接会ったのは初めてでした。しかも、2人とも素晴らしい技術を持っていました。コンテストが終わった後も、連絡を取っていますし、この前は東京に行った時に、その内の1人に食事に誘ってもらって、何時間も話しました。本当に応募して良かったと思っています。しかも、賞まで頂きました。このような素晴らしいコンテストを開催、運営して頂き、ありがとうございました。
また、自分がプログラミングに夢中になった要因であるUnityに感謝します。

≫作品公開  公開予定なし